京都

うみです、寒いね。

とあるところにむけて書いたものを転載します。

3分くらいで読めるよー!

 

 

ある日の座り込み
うみ

 

こんにちは。いまの日時は2023年の1月24日、朝の10時です。全国的に大寒波が襲いかかってくる今日、さすがに沖縄・辺野古でもさむいです。雨です。強風です。テントの前に何本もかかげられている旗は雨水をおもたくすいながらも、冷風でゆれています。「辺野古のゲート前」では平日の9時・12時・15時に土砂の搬入があります。1回の搬入でトラックが50-60台ぐらい入っていきます。さっきも入っていきました。50台ぐらい。つめたい雨の中、今日も座り込んでいます。

こんにちは。うみです。うちは大学が京都で、沖縄に来る前に最後に過ごしていたのも京都だったので、一応辺野古では京都出身だと言っています。とはいえ京都につよい思い入れを持っていなかったと沖縄に来てから気づきます。たしかに、鴨川も、丸善も、京都シネマも、コーヒー屋さんも、ごはん屋さんも、思い出がたくさんつまっている。部落差別の歴史を歩いた時には、その土地その土地の重みを感じたことはおぼえている。でも大学に行ったり、働いたりしながら、京都という土地に強く根ざして生きていたかというとそんなことはなく、どこにいても同じような顔で生活していました。大地との結びつきなんて考えてもいませんでした。

こんにちは。うみです。突然なのですが、沖縄という場所をどのようにおもいますか。ひろくすみわたる空、色あざやかにかがやく海、今日はものすごく寒いけど、今でも昼間は暑い日もある、常夏の島。わしもまだ沖縄に住まいはじめて4ヶ月。沖縄を知らない。それでもすこしずつ沖縄に住まうということがどういうことなのか、身をもってわかってきます。実弾訓練の銃撃音、家をふるわす飛行音。どちらも京都では感じなかったことでした。また都市開発の進む京都では消されてしまうものが、沖縄にはずっと残されつづけてもいます。島との結びつきをさがす毎日です。

沖縄という場所が、どのような場所であってほしいとおもいますか。空、海、あったかい気候。基地建設が進み、訓練は日々拡大している。いまちょうど、背中の方から爆破音がしました。ドォン。さっきからたまに鳴っています。キャンプ・シュワブで爆破訓練をしているのかな。爆音うるさい。基地周辺の水道水にはPFOAという有害な化学物質が流れ出てしまっている。次はミサイルが配備される。新しい弾薬庫が作られる。サンゴが殺される。山が削られる。自衛隊やってくる。あなたの見たい沖縄はどんな沖縄ですか。あなたはどうおもいますか。

わたしはずっと沖縄に呼びかけられている気がします。これでいいの?あなたの好きな沖縄をあなたも殺していませんか?沖縄を都合よく切り取っていませんか?一部では自然破壊を見過ごしながら、自然を好きだとかおもってませんか?わたしひとりの生き方が、沖縄から呼びかけのなかで、問われつづけています。いろいろおもいながら、これからも歩いていきます。あ、10時40分になりました。今キャンプシュワブの第4ゲート周辺で新しい基地をつくる工事が進められています。弾薬庫の増設です。11時にトラックが土砂を運んできます。では、行ってきますね。